7金シンドローム

アナログゲームとかデジタルゲームとかそういうの

姫騎士・黒騎士を手籠めにするでオーク クッコロ〜オークと姫騎士〜

 気づけば『くっ殺』というワードの意味を知っていた、素敵なTLで過ごしている@more_iyanです。
 好きなビキニウォリアーズパラディンです。

 今回は"クッコロ 〜オークと姫騎士〜"についていろいろ書こうと思います。

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ゲームタイトル: クッコロ 〜オークと姫騎士〜
ゲームデザイン: ナコシ書房
イラストレーション: 神岡真生・牛乳・笹・じーわら・shin・tarbo(敬称略)
プレイ人数: 2〜6人
プレイ時間: 30〜45分
製作(出版): ナコシ書房


 オーク陣営と姫騎士陣営に分かれます。2つの陣営どうしで、勝利点の獲得方法とタイミングがそれぞれ異なります。いわゆる非対称なやつです。
 タイトル買いです。当然です。

 コンポーネントは、TCGサイズのカード93枚・バトルラインさながらの戦列に添えるボード・マーカーとして使うキューブ・陣形やフェイズ構成の書かれたサマリーです。
 あとはマニュアル。
 ルールに関しては公開されているものがありますので、ここでは省略。雰囲気重視で書いていきます。


 個々のコンポーネントはコンパクトなので、小さめ・狭めのテーブルでもプレイ可能です。

 テーマさえ堪能できれば、一度のプレイで満足するかな、と当時は甘ったれた事を考えていました。そんな2人プレイでした。


 プレイヤーの数によっては、同じ陣営どうしで協力しながら相手陣営と戦う事になります。が、同陣営間の相談禁止。
 とはいえ、テーマと雰囲気が大事なゲーム。無口は物寂しいと思い、どんな会話が相談にならないかを考えました。

 大きなポイントは2つ。
 1. 未来の行動やプレイについて話し合う。
 2. 敵陣営が確認しようのない事について話し合う。

 この2つに気をつけていれば、相談にならないまま会話できるかな、と思います。

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 さて。ゲームが始まり。
 ゴブリンやオークを倒し、先行して勝利点を稼ぐ姫騎士陣営。女武闘家や黒騎士を捕らえ、諸々の手続きを経て、オーク陣営も勝利点を稼ぎます。

 その間、ゲーム中最大の体力と勝利点を抱える邪神が側で戦列を見つめています。


 そして、姫騎士陣営が一通り戦列を片付けたとき。
 オーク陣営は大量の触手を牢獄の魔法使いの前で繰り広げ、邪神を呼び起こします。
 
 戦列に鎮座する邪神様の圧倒的な戦力に、騎士団長が、騎士見習いが、黒騎士が、そして姫騎士までもが牢獄に放り込まれます。
 しかし、総攻撃を一身に受けた邪神も虫の息。あと一歩で邪神を倒せば、姫騎士陣営の勝利。

 と、その時。
 オーク陣営は牢獄の中の騎士団長と姫騎士に、マンドラゴラとスライムを『使用』。
 諸々の手続きを経て、すんでの差でオーク陣営の勝利となりました。


 人海戦術に走った姫騎士陣営。
 逆転を狙い、機を窺うオーク陣営。
 おとぎ話では逆転を狙うのは大抵正義の味方ですが、戦争とは常にシビアなものです。


 さて。
 タイトルを見たときよりも、ルールを読んだとき。
 ルールを読んだときよりも、実際に遊んだときのほうが、
「システムしっかりしたゲームじゃないの。甘く見てましたごめんなさい」という感想です。
 大変失礼です。ごめんなさい。

 ですが、テーマで人を選ぶ点も否めません。
 「オークエリート」「姫騎士」「スライム」の3つの単語を聞いて、「淫靡だ!」って言っちゃう(言えちゃう)人向けです。
 システムだけを存分に堪能しようとすると、どうしても味気ないかな、という印象もあります。
 2〜6人と幅広い人数で楽しめますが、邪神の存在感が強まるので、初めは2人でのプレイをオススメします。
 テーマを楽しむ事こそが、このゲームを十分に楽しむポイントかな、と思っております。


 ちなみに。
 カードをスリーブに入れると、化粧箱の蓋が少しばかり浮くので、収納に一工夫が必要かもしれません。
 また、ちょっと残念な点として。マニュアルの記述が、ボードゲームに慣れていない人だと適切な処理に迷う箇所がいくつかあります(戦列へのキャラの配置など)。
 とはいえ、理解しづらい手番順処理はしっかり図解されているので、まずはプレイしながらルールを確認すればいいかな、と思います。


 とにもかくにも、このテの姫騎士ジャンルに興味のある方には強くオススメいたします。
 ほどよいジレンマと、存分な姫騎士プレイ・オークプレイが楽しめるはずです。