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7金シンドローム

アナログゲームとかデジタルゲームとかそういうの

ボードゲーマー向けレビュー:ラブライブ! ボードゲーム ファン獲得♥スクールアイドル大作戦!

 こんばんは。元P.T.A.会員の@more_iyanです。Perfumeはいいぞ。
 今回は先日発売されました、『ラブライブ! ボードゲーム スクールアイドル ファン獲得大作戦!』のレビューでございます。
 せっかくなので、普段からボードゲームで遊んでいる方向けに、ボードゲーム用語多めの(しかも時折わざとらしく横文字系の)レビューでお送りしようと思っております。

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ゲーム紹介

ゲームタイトル: ラブライブ! ボードゲーム スクールアイドル ファン獲得大作戦!
ゲームデザイン: 芝村裕史
プレイ人数: 2〜4人
プレイ時間: 30〜60分
製作(出版): KADOKAWA アスキー・メディアワークス

どんなゲーム?

 スクールアイドルたるμ'sのメンバーを活躍させ、どのプレイヤーよりも多くのファンを獲得するゲームです。

 メカニクスとしては、とにかくハンドマネージメント。
 後は薄ーいセットコレクションと、ごくごく薄いワーカープレイスメント風のアクションがあります。
 ついでに強いて挙げるとヴァリアブルプレイヤーパワー。
 ルールも公開されないまま、このゲームの予約受付が開始されたのですが、
「萌えゲーなんだから、もあいやんさん、どうせ黙ってても買うんでしょ?」という、友人知人からの熱い要望に応えるべく、予約した後に購入致しました。

コンポーネント

 タイトルに"ボードゲーム"と含まれている通り、コンポーネントは80枚のカードだけでなく、スタPマーカー、個人ボードと、それに乗せるマーカー、μ'sのメンバーが描かれた駒っぽいマーカーと台座。
 一通り含まれてるなぁ、という印象です。
 実際のゲームプレイでも、これらのコンポーネントをフルに活用します。

プレイの前に

 共通のゲームボードがないので、比較的小振りなテーブルでもプレイ可能です。
 日本の一般的なコタツ(75cm x 75cm)ほどのスペースでも、4人でプレイできます。
 ルール自体も奇抜な要素は無いので、インストもスムーズに行えるかと思います。
 おおむね10分、長くて15分くらいかと。

実際のプレイ

 手番で行うアクションのフェイズ構成は、
・デッキから2枚ドロー(とディスカードのチェック)
・手札を捨てて、リソースに変換
・(リソースを消費して)カードプレイ
・アクティベートするカードの選択
アクティベーション(することで、リソースを得る)
 です。これをゲーム終了まで、時計回りで手番を回します。

 ゲーム終了条件は、
・プレイしたカードが10枚、もしくは、
・獲得したファン(VP)が20点以上
 で終了フラグが切られます。
 そのラウンドで全員手番が同じになるようプレイし、ゲーム終了となります。
 プレイしたカードの一部には、アクティベーションの優先順位があるので、少しだけ注意しましょう。


 様々なボードゲームを経験された方は、「宝石の煌きっぽい拡大再生産かな?」と思われるようなルールですが、実際のプレイでは1ゲーム5ラウンド前後でゲーム終了となるケースが多いです。
 拡大要素を置き去るかのごとく、ゲームはめまぐるしく展開されていきます。

 時にはジリジリと、時には圧倒的な得点差を以て、ゲームは終了します。
 慣れているプレイヤー同士だと、インスト込みで4人プレイでも45分前後でゲームは終了。

 ゲーム終了時、改めてVPのチェックを行います。
 プレイした一部のカードに、VPを(少しばかり)加算するものが含まれていたりします。
 そして、最終的にファンを最も多く獲得したプレイヤーが、ゲームの勝者となるのです!
 複数のプレイヤーが最多VPを獲得していた場合は、仲良く勝利を分かち合います。

プレイを終えて

 購入後、何度かプレイした末の個人的な感想は、『とにかく丸すぎる』という感触です。
 全体的なルールも、フェイズ構成も、分かりやすい。
 反面、丸すぎる印象。
 カード効果やハンドマネージメントも、クセが少ない。
 反面、丸すぎる印象。
 ヴァリアブルプレイヤーパワーっぽい要素も、ワーカープレイスメントっぽいアクションも、用意されてはいる。
 反面、丸すぎる印象。
 平均5ラウンドでの決着も、拡大再生産ならではのリソースがみるみる増えていく時間すら感じられず。
 初めてのプレイヤーと慣れたプレイヤーが一緒に遊んでも、実力差があまりに出なすぎず。

 とにかく、『あらゆる短所を無くそうと、あらゆる長所を犠牲にしたプレイ感』が未だに拭えないのです。

 この丸さで楽しめるプレイヤーの方々がいらっしゃる事も確かでしょう。
 ですが、果たして、グリップの少ないこのゲームのリプレイアビリティは高いのだろうか、とも同時に考えていたりもします。


※ここからさらに個人的な意見です。
 私個人としては、是非とも公式で、「ヴァリアントルールの募集」を行って欲しい、と思っています。

 元々、この『ラブライブ!』は読者参加企画で始まったコンテンツです。
 作り手と受け手の相互作用によって、今ではドームを舞台に観客を満員にするほどの人気コンテンツへと成長したものです。

 で、あれば。
 この『ラブライブ! ボードゲーム ファン獲得♥スクールアイドル大作戦!』でも、受け手からの要望を取り込んでもいいんじゃないかと。
 恐らくなのですが、先述の丸すぎるルールというのも、「より多くのラブライブ! ファンの不満を減らそう」という、いわばリスクヘッジのような考えからではないだろうか、と思っています。
 結果として、フックを感じる点が少ないルールになっているのではないのだろうかと。

 ですが、ゲームマーケットの来場者数の5倍近くの観客動員数を誇るコンテンツのボードゲームで、全員の不満を無くしつつ何度でも遊びたくなるようなゲームのルールを導き出すのは、正直なところ無理なのではないかと感じています。
 そこで発想を裏返し、「プレイされる環境ごとに、ルールを選択できるようにする」という方法で、より積極的にプレイされるのではないだろうかと思っているのです。

 45分前後のプレイ時間でも「長い」と感じる環境であれば、ショートゲームを選べるようにしたり。
 よりハンドマネージメントにジレンマが足されるように、ドロー枚数やリソースの増減を選べるようにしたり。
 間接的な程度のセットコレクション要素をより深く楽しめるようなルールを選べるようにしたり。

 「よりゲームを楽しめるようになる」為であれば、普段あまりボードゲームに触れていないプレイヤーでも、楽しくルールを選択するだろうと思います。
 また、普段からボードゲームに触れているプレイヤーも、「フリーゼの504みたいなものか」と言いながらルールを難なく選択するだろうとも思います。

 そういった、細かなヴァリアントルールを集約させるべく、公式でルールを募り、紹介して欲しい、という点が個人的な要望であり、希望でもあります。
※個人的すぎる意見 終わり


細かいことばっかり書いててよくわからなかった方向けに

 ボードゲームらしい要素が含まれている事は、確かなゲームです。
 このゲームをきっかけに、「ボードゲームって、こういうのもあるんだ」と思われた方は、是非とも、他の様々なボードゲームに触れ、時折、振り返るようにもう一度『ラブライブ! ボードゲーム ファン獲得♥スクールアイドル大作戦!』をプレイすると、新たな楽しさを見つけることができるはずです。
 特に、「μ's目当てで遊んでみたけど、なんだか物足りない」なんていう場合には、別のボードゲームに触れてみる事をお勧め致します。

 μ'sがテーマのゲームこそ(公式からは)他に販売されていませんが、あまり知られていないものの、近しいルールでよりボードゲーマー達に遊ばれているボードゲームやカードゲームはあったりしますよ。

最後に

 外箱があまり頑丈ではないので、積む際には気をつけましょう。