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7金シンドローム

アナログゲームとかデジタルゲームとかそういうの

姫騎士・黒騎士を手籠めにするでオーク クッコロ〜オークと姫騎士〜

 気づけば『くっ殺』というワードの意味を知っていた、素敵なTLで過ごしている@more_iyanです。
 好きなビキニウォリアーズパラディンです。

 今回は"クッコロ 〜オークと姫騎士〜"についていろいろ書こうと思います。

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ゲームタイトル: クッコロ 〜オークと姫騎士〜
ゲームデザイン: ナコシ書房
イラストレーション: 神岡真生・牛乳・笹・じーわら・shin・tarbo(敬称略)
プレイ人数: 2〜6人
プレイ時間: 30〜45分
製作(出版): ナコシ書房


 オーク陣営と姫騎士陣営に分かれます。2つの陣営どうしで、勝利点の獲得方法とタイミングがそれぞれ異なります。いわゆる非対称なやつです。
 タイトル買いです。当然です。

 コンポーネントは、TCGサイズのカード93枚・バトルラインさながらの戦列に添えるボード・マーカーとして使うキューブ・陣形やフェイズ構成の書かれたサマリーです。
 あとはマニュアル。
 ルールに関しては公開されているものがありますので、ここでは省略。雰囲気重視で書いていきます。


 個々のコンポーネントはコンパクトなので、小さめ・狭めのテーブルでもプレイ可能です。

 テーマさえ堪能できれば、一度のプレイで満足するかな、と当時は甘ったれた事を考えていました。そんな2人プレイでした。


 プレイヤーの数によっては、同じ陣営どうしで協力しながら相手陣営と戦う事になります。が、同陣営間の相談禁止。
 とはいえ、テーマと雰囲気が大事なゲーム。無口は物寂しいと思い、どんな会話が相談にならないかを考えました。

 大きなポイントは2つ。
 1. 未来の行動やプレイについて話し合う。
 2. 敵陣営が確認しようのない事について話し合う。

 この2つに気をつけていれば、相談にならないまま会話できるかな、と思います。

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 さて。ゲームが始まり。
 ゴブリンやオークを倒し、先行して勝利点を稼ぐ姫騎士陣営。女武闘家や黒騎士を捕らえ、諸々の手続きを経て、オーク陣営も勝利点を稼ぎます。

 その間、ゲーム中最大の体力と勝利点を抱える邪神が側で戦列を見つめています。


 そして、姫騎士陣営が一通り戦列を片付けたとき。
 オーク陣営は大量の触手を牢獄の魔法使いの前で繰り広げ、邪神を呼び起こします。
 
 戦列に鎮座する邪神様の圧倒的な戦力に、騎士団長が、騎士見習いが、黒騎士が、そして姫騎士までもが牢獄に放り込まれます。
 しかし、総攻撃を一身に受けた邪神も虫の息。あと一歩で邪神を倒せば、姫騎士陣営の勝利。

 と、その時。
 オーク陣営は牢獄の中の騎士団長と姫騎士に、マンドラゴラとスライムを『使用』。
 諸々の手続きを経て、すんでの差でオーク陣営の勝利となりました。


 人海戦術に走った姫騎士陣営。
 逆転を狙い、機を窺うオーク陣営。
 おとぎ話では逆転を狙うのは大抵正義の味方ですが、戦争とは常にシビアなものです。


 さて。
 タイトルを見たときよりも、ルールを読んだとき。
 ルールを読んだときよりも、実際に遊んだときのほうが、
「システムしっかりしたゲームじゃないの。甘く見てましたごめんなさい」という感想です。
 大変失礼です。ごめんなさい。

 ですが、テーマで人を選ぶ点も否めません。
 「オークエリート」「姫騎士」「スライム」の3つの単語を聞いて、「淫靡だ!」って言っちゃう(言えちゃう)人向けです。
 システムだけを存分に堪能しようとすると、どうしても味気ないかな、という印象もあります。
 2〜6人と幅広い人数で楽しめますが、邪神の存在感が強まるので、初めは2人でのプレイをオススメします。
 テーマを楽しむ事こそが、このゲームを十分に楽しむポイントかな、と思っております。


 ちなみに。
 カードをスリーブに入れると、化粧箱の蓋が少しばかり浮くので、収納に一工夫が必要かもしれません。
 また、ちょっと残念な点として。マニュアルの記述が、ボードゲームに慣れていない人だと適切な処理に迷う箇所がいくつかあります(戦列へのキャラの配置など)。
 とはいえ、理解しづらい手番順処理はしっかり図解されているので、まずはプレイしながらルールを確認すればいいかな、と思います。


 とにもかくにも、このテの姫騎士ジャンルに興味のある方には強くオススメいたします。
 ほどよいジレンマと、存分な姫騎士プレイ・オークプレイが楽しめるはずです。

一度は触れようリリカリオン

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 そういえば、TECH GIANは購入したことのない@more_iyanです。こんばんわ。

 今回は2012年に頒布された、『リリカリオン』について書こうと思います。
 
 
ゲーム紹介
 ゲームタイトル:リリカリオン
 ゲームデザイン:おおはら
 イラストレーション:トモショウ
 プレイ人数:2−4人
 プレイ時間:約20分
 製作(出版):翠屋本舗
 
 
 マニュアルにも記載されているように、ベースとなったゲームの元となる作品はスティーブ・フィンの『ビブリオス』です。ゲームの流れ自体も、ほぼ同じ。
 では、リリカリオンはビブリオスの劣化ゲーなのかと問われると、私ははっきりと「劣化ゲーではなく、オリジナルを超える要素や楽しみ方はいくつもあるよ」と答えます。
 もちろん、ビブリオスも(3人プレイでは特に)充分なくらいに楽しいのですが、リリカリオンでより楽しめる要素を、具体的に、オリジナル(ビブリオス)と比べながら紹介しようと思います。
 
 あっちは聖書、こっちはハート
 まずは見た目でもはっきりとわかる違いで、世界観。
 あっち(ビブリオス)は、厳かに聖書を構成する染料やお金をゲーム中に集めます。
 こっち(リリカリオン)は、和やかにヒロインがもち合わせる好感度や魔法をゲーム中に集めます。
 かたや聖書、かたやヒロイン。
 この世界観の違いようこそ、もっとフォーミーたる所以の一つであり、最大のそれでもあります。
 萌え系テーマな事で距離を置く方もいらっしゃるかな、という点も承知の上ですが、『ときめきメモリアル』をシリーズ累計1500時間以上もプレイしている人間にとっては、聖書作りよりも彼女作りに惹かれてしまうのです。ええ。
 
 サマリー1つで2つのメリット
 続いてコンポーネント
 ビブリオスでは、いわゆる勝利点をダイスの目で表すのですが、リリカリオンではこれらも全てカードで表します。この点は、圧縮のしやすさ、パッとゲームを目にした時のユニークさで一長一短かな、とも思います。
 ところが。リリカリオンがより素晴らしいのは、『勝利点カードが、ゲーム中に使用されるカードサマリーも兼ねている』という点です。もう少し詳しく書くと、ヒロイン(勝利点)のカードそのものに、獲得のために関わるカードの内訳が書かれています。
 利点は2つ。
 1つは、インストの際ヒロイン(勝利点)のカードを見せることで、関わるカードの種類や内訳をわかりやすく説明できる点です。
 もう1つは、ヒロインのカードは終始テーブルの上に置かれているので、内訳の確認が容易である点です。
 ヒロインは計6人ゲーム中に存在する中で、ルール上、「どのヒロインを狙い、どれ程のマジョリティを押さえておくか」が重要なので、いつでもカードの内訳を確認できる事は非常にありがたいのです。
 
 お金から魔法へ、魔法から勝利へ
 次はルール。
 リリカリオンはビブリオスのルールからいくつかのアレンジが加えられています。最たるものが、『お金』と『魔法』の違いです。
 両者とも、ゲームの流れは、「ドラフトを利用して手札と競り札を各プレイヤーで作る。その後、作った手札を資源に競り札を獲得し、勝利点を手に入れられるような手札へと整えていく」です。ものすごくざっくりと書くと、こんな感じでしょうか。
 ビブリオスでは、競りに出されたカードは基本的にお金カードで競り落とします。そして、最終的に手札に残ったままのお金カードは、何の得点源にもなりません。
 一方、お金カードではなく魔法カードを使うリリカリオンでも、競りに基本的には魔法カードを用います。ところが、リリカリオンでは最終的に手札に残った魔法カードでも、ヒロインを獲得できる。つまり、得点源になるのです。
 たったこれだけのアレンジでも、宝の持ち腐れ感がぐっと薄らぎ、より多くの思惑の絡みがルールによって生み出されています。
 
 かわいい世界とやさしいビッド
 最後はプレイフィール。
 アートワークはもちろん、競りでのルール周りも、リリカリオンの方が”やさしい”です。
 釣り上げ、ブラフも込み込みのシビアな競りが好みであれば、断然ビブリオスをお勧め致します。
 リリカリオンでは、競りに関してはかなりシンプルなルールです。極端な書き方をすると、ビッドかパスかの一周競り。このくらいにまで易しい方が、世界観の優しさとも相まっていて、好みです。
 
 最後に
 いろいろつらつらと書きましたが、実のところ、私自身はリリカリオンのベースとなるテーマの『リリカルなのは』をよく知りません(コミケの度に、『なのは完売』のネタツイートがTLで流れるのと、『とらハ』本作はどうなってんの? ってくらいの知りようです)。
 そんな人間でもリリカリオンは楽しめるので、世界観がお嫌いでなければ、是非。
 また、リリカリオンもビブリオスがあってこそ、今現在頒布されているものだとも思います。再販を待ち焦がれなくて済むよう、在庫が流通している今こそビブリオスも、是非。
 どちらも、ドラフトと競りをコンパクトな時間とコンポーネントで遊びたい際にお勧めです。

ボードゲーマー向けレビュー:ラブライブ! ボードゲーム ファン獲得♥スクールアイドル大作戦!

 こんばんは。元P.T.A.会員の@more_iyanです。Perfumeはいいぞ。
 今回は先日発売されました、『ラブライブ! ボードゲーム スクールアイドル ファン獲得大作戦!』のレビューでございます。
 せっかくなので、普段からボードゲームで遊んでいる方向けに、ボードゲーム用語多めの(しかも時折わざとらしく横文字系の)レビューでお送りしようと思っております。

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ゲーム紹介

ゲームタイトル: ラブライブ! ボードゲーム スクールアイドル ファン獲得大作戦!
ゲームデザイン: 芝村裕史
プレイ人数: 2〜4人
プレイ時間: 30〜60分
製作(出版): KADOKAWA アスキー・メディアワークス

どんなゲーム?

 スクールアイドルたるμ'sのメンバーを活躍させ、どのプレイヤーよりも多くのファンを獲得するゲームです。

 メカニクスとしては、とにかくハンドマネージメント。
 後は薄ーいセットコレクションと、ごくごく薄いワーカープレイスメント風のアクションがあります。
 ついでに強いて挙げるとヴァリアブルプレイヤーパワー。
 ルールも公開されないまま、このゲームの予約受付が開始されたのですが、
「萌えゲーなんだから、もあいやんさん、どうせ黙ってても買うんでしょ?」という、友人知人からの熱い要望に応えるべく、予約した後に購入致しました。

コンポーネント

 タイトルに"ボードゲーム"と含まれている通り、コンポーネントは80枚のカードだけでなく、スタPマーカー、個人ボードと、それに乗せるマーカー、μ'sのメンバーが描かれた駒っぽいマーカーと台座。
 一通り含まれてるなぁ、という印象です。
 実際のゲームプレイでも、これらのコンポーネントをフルに活用します。

プレイの前に

 共通のゲームボードがないので、比較的小振りなテーブルでもプレイ可能です。
 日本の一般的なコタツ(75cm x 75cm)ほどのスペースでも、4人でプレイできます。
 ルール自体も奇抜な要素は無いので、インストもスムーズに行えるかと思います。
 おおむね10分、長くて15分くらいかと。

実際のプレイ

 手番で行うアクションのフェイズ構成は、
・デッキから2枚ドロー(とディスカードのチェック)
・手札を捨てて、リソースに変換
・(リソースを消費して)カードプレイ
・アクティベートするカードの選択
アクティベーション(することで、リソースを得る)
 です。これをゲーム終了まで、時計回りで手番を回します。

 ゲーム終了条件は、
・プレイしたカードが10枚、もしくは、
・獲得したファン(VP)が20点以上
 で終了フラグが切られます。
 そのラウンドで全員手番が同じになるようプレイし、ゲーム終了となります。
 プレイしたカードの一部には、アクティベーションの優先順位があるので、少しだけ注意しましょう。


 様々なボードゲームを経験された方は、「宝石の煌きっぽい拡大再生産かな?」と思われるようなルールですが、実際のプレイでは1ゲーム5ラウンド前後でゲーム終了となるケースが多いです。
 拡大要素を置き去るかのごとく、ゲームはめまぐるしく展開されていきます。

 時にはジリジリと、時には圧倒的な得点差を以て、ゲームは終了します。
 慣れているプレイヤー同士だと、インスト込みで4人プレイでも45分前後でゲームは終了。

 ゲーム終了時、改めてVPのチェックを行います。
 プレイした一部のカードに、VPを(少しばかり)加算するものが含まれていたりします。
 そして、最終的にファンを最も多く獲得したプレイヤーが、ゲームの勝者となるのです!
 複数のプレイヤーが最多VPを獲得していた場合は、仲良く勝利を分かち合います。

プレイを終えて

 購入後、何度かプレイした末の個人的な感想は、『とにかく丸すぎる』という感触です。
 全体的なルールも、フェイズ構成も、分かりやすい。
 反面、丸すぎる印象。
 カード効果やハンドマネージメントも、クセが少ない。
 反面、丸すぎる印象。
 ヴァリアブルプレイヤーパワーっぽい要素も、ワーカープレイスメントっぽいアクションも、用意されてはいる。
 反面、丸すぎる印象。
 平均5ラウンドでの決着も、拡大再生産ならではのリソースがみるみる増えていく時間すら感じられず。
 初めてのプレイヤーと慣れたプレイヤーが一緒に遊んでも、実力差があまりに出なすぎず。

 とにかく、『あらゆる短所を無くそうと、あらゆる長所を犠牲にしたプレイ感』が未だに拭えないのです。

 この丸さで楽しめるプレイヤーの方々がいらっしゃる事も確かでしょう。
 ですが、果たして、グリップの少ないこのゲームのリプレイアビリティは高いのだろうか、とも同時に考えていたりもします。


※ここからさらに個人的な意見です。
 私個人としては、是非とも公式で、「ヴァリアントルールの募集」を行って欲しい、と思っています。

 元々、この『ラブライブ!』は読者参加企画で始まったコンテンツです。
 作り手と受け手の相互作用によって、今ではドームを舞台に観客を満員にするほどの人気コンテンツへと成長したものです。

 で、あれば。
 この『ラブライブ! ボードゲーム ファン獲得♥スクールアイドル大作戦!』でも、受け手からの要望を取り込んでもいいんじゃないかと。
 恐らくなのですが、先述の丸すぎるルールというのも、「より多くのラブライブ! ファンの不満を減らそう」という、いわばリスクヘッジのような考えからではないだろうか、と思っています。
 結果として、フックを感じる点が少ないルールになっているのではないのだろうかと。

 ですが、ゲームマーケットの来場者数の5倍近くの観客動員数を誇るコンテンツのボードゲームで、全員の不満を無くしつつ何度でも遊びたくなるようなゲームのルールを導き出すのは、正直なところ無理なのではないかと感じています。
 そこで発想を裏返し、「プレイされる環境ごとに、ルールを選択できるようにする」という方法で、より積極的にプレイされるのではないだろうかと思っているのです。

 45分前後のプレイ時間でも「長い」と感じる環境であれば、ショートゲームを選べるようにしたり。
 よりハンドマネージメントにジレンマが足されるように、ドロー枚数やリソースの増減を選べるようにしたり。
 間接的な程度のセットコレクション要素をより深く楽しめるようなルールを選べるようにしたり。

 「よりゲームを楽しめるようになる」為であれば、普段あまりボードゲームに触れていないプレイヤーでも、楽しくルールを選択するだろうと思います。
 また、普段からボードゲームに触れているプレイヤーも、「フリーゼの504みたいなものか」と言いながらルールを難なく選択するだろうとも思います。

 そういった、細かなヴァリアントルールを集約させるべく、公式でルールを募り、紹介して欲しい、という点が個人的な要望であり、希望でもあります。
※個人的すぎる意見 終わり


細かいことばっかり書いててよくわからなかった方向けに

 ボードゲームらしい要素が含まれている事は、確かなゲームです。
 このゲームをきっかけに、「ボードゲームって、こういうのもあるんだ」と思われた方は、是非とも、他の様々なボードゲームに触れ、時折、振り返るようにもう一度『ラブライブ! ボードゲーム ファン獲得♥スクールアイドル大作戦!』をプレイすると、新たな楽しさを見つけることができるはずです。
 特に、「μ's目当てで遊んでみたけど、なんだか物足りない」なんていう場合には、別のボードゲームに触れてみる事をお勧め致します。

 μ'sがテーマのゲームこそ(公式からは)他に販売されていませんが、あまり知られていないものの、近しいルールでよりボードゲーマー達に遊ばれているボードゲームやカードゲームはあったりしますよ。

最後に

 外箱があまり頑丈ではないので、積む際には気をつけましょう。

My Fair Princess レビュー

 こんばんわ。娘の成長はテンキーの有無に左右されるんじゃないかと誤解しているプリメおじさんこと@more_iyanです。
 書こう書こうとすっかり書かずじまいだった、My Fair Princessのレビューを、今更ながら書こうかと。

 ものすごく要約すると。
 ファンタジーな世界で退役軍人となったプレイヤーは、戦災孤児だった10歳の娘を引き取る。
 王都ドラッケンで強く優しく逞しく、16歳の誕生日を迎える日まで、娘の夢であるプリンセスを目指して、一生懸命育てる。
 そんな世界観で遊ぶ、癒やし系ワーカープレイスメント系カワイイ系ゲームです。


 というわけで、しっかり紹介いたします。

ゲームタイトル: My Fair Princess
ゲームデザイン: kuro
アートワーク: 色(パッケージ・ゲームボード)・太平洋海(キャラデザ・キャラ立ち絵)・まめのきなこ(娘個性イラスト・イベント)・くろにゃこ(アワード)・TARO(ロゴ&台紙)
プレイ人数: 3〜4人(4人推奨)
プレイ時間: 100分
製作(出版): Manifest Destiny

 世界観は上記の通りで、メカニクスとしては緩めのワーカープレイスメント。
 選んだアクションは早い者勝ちでは無く、後手番の人も相乗り可能。のみならず、大枚をはたけばお金を払って先乗りした人の邪魔も可能です。
 事前に公開されていたルールを読み、「ワカプレ要素で重めの萌えゲーか。買うしか無いな」と思い、予約&購入したのを今でも覚えています。

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 コンポーネント。ひしめくかのように詰まっています。
 メインボード、個人ボード、チットたくさん、カードたくさん。これぞ充実。

 これらのコンポーネントをフルに使ってプレイするのですが、初プレイに加えてインストも含めると、時間は長めに150分。
 テーブルは75cm x 150cmもあれば十分かと思います。

 VP(勝利点)だけが全てを制する世界のゲームではありません。娘への配慮を忘れないプレイを心がけましょう。
 ルールは公式サイトにて公開されております。


 というわけで。
 初プレイだとやや重く感じるかもしれませんが、アペンドルール込み、個性カードは英語版(の日本語訳版)をお勧めいたします。
 プレイ中に注意する点として、慣れていないうちは特に、
 "フレンドシップボーナス(受け手はレベル+1のみ、誘い手はレベル+1と+1VP)"と、
 メニュー選択での"貨幣の除去(手元にある価値の高い方の貨幣は捨てて、ボードにある価値の低い方を取り除いて手元に受け取る)"に気をつけましょう。
 稀に起こる病院送りも細かな処理が生まれます。
 とはいえ、基本的な動きはワーカープレイスメントらしくスムーズ。プレイヤー自信がこなれてゆくにつれ、娘もすくすくと成長していきます。
 また、2年に一度開催される王国際では、見返り(報酬)も大きい分、特に濃いプレイヤー間のやりとりが楽しめます。

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 プレイが進むと、肝心の娘も年を重ね、個性がよりくっきりと表れます。
 武闘派スタイルだけど引きこもり山ガールの娘さんや、知能派天然中二病の娘さん。
 バランス系方向音痴腐ガールな娘さんと、プリンセス度の高い銭ゲバ貧乏性の我が娘。
 といったような、自由奔放な個性で溢れかえります。

 周囲からの娘の評判はともかく、時は流れ、個性溢れる娘達は16歳の誕生日を迎えます。
 選択ルールとして、エンディングを確認するか否かを選べるのですが、是非とも確認する事をお勧めします。
 このゲームの発端たるプリンセスメーカーに思い入れのある方であれば、まず間違いなくニヤリとするでしょう。

 1ゲームに150分近くのプレイ時間を費やすこともあり、プレイ後の充実感はひとしおです。
 アクション自体はシンプルなので、疲労困憊でプレイを終えることもないだろうと思います。

 そして、このゲームの大きな特徴の一つとも言える要素ですが、ゲームを終えてプレイを振り返った際、「こうすればVPトップで終えられたのか」といった感想はまず出てきません。
 詳しくは後述しますが、このゲームで目指すべきもの、最も大切なものはVPではありません。最優先が何であるかは、マニュアルに記載されています。

 ゲームが終了した時点で、他のプレイヤーよりも多くの名声(=VP)を得るのがゲームの目的ですが、王子と結婚してプリンセスになるのにVPは必要ありません。さらに言えば、ゲームの勝敗すら体裁を整える為に用意されたものであり、大きな意味を持ちません。
 本ゲームの意義は「娘を育てる父親」をロールすることにあり、ゲーム終了時に独り立ちする娘を愛することのできた、全てのプレイヤーが勝者となるのです!
 (My Fair Princess マニュアルより)

 こういった局所的な点を楽しめる人、楽しめない人と二分化される面がこのゲームには込められています。喜んで受け入れる人と、興が醒めてしまう人と。
 ポイントを列挙すると、

楽しめる人(このゲームをお勧めできる人):
ボードゲーム版のプリメみたいなのを遊んでみたい
・かわいいの大好き
・VPにとらわれずプレイしたい
・自由気ままに性格を変える娘の成長を見守りたい
・アクションを相乗りできるワーカープレイスメントが好き
・戦略より作戦、作戦より戦術を重視
・主役はプレイヤーでは無く、プレイヤーが担うキャラクターだと思う

楽しめない人(このゲームをお勧めできない人):
・プリメは嫌い
・萌えゲーはちょっと……
・VPトップの人がゲームの勝者であるべき
・自分の操るキャラクターはきっちり制御したい
・せっかくスタP取ったんだから、アクションは相乗りされたくない
・1つの戦略で安定して勝てるゲームをやりこみたい

 といった点が挙げられます。良くも悪くも、人を選ぶゲームです。少しだけ具体的なシーンで例えると、
「今さっき遊んだ4グリの熾烈な増員競争と、VPの奪い合いは非常に苦しかった。同じくらいのプレイ時間で、もっとのびのびと、ファンタジーな娘をじっくり育てて癒やされたい」
なんて時こそうってつけだと考えています。

 親の描く理想像そっちのけでコロコロと性格が変わりゆく娘を、6年間という150分で育てるゲームです。
 主役はプレイヤーではなく、同い年の友達と切磋琢磨する、盤上の娘。
 「プレイヤーがアクションする」ではなく、「娘にアクションさせる」「娘とお友達にアクションしてもらう」感覚は、フレーバーだけにとどまらない
 「子育て感」の楽しみが秘められているゲームです。(偉そうに書いてますが、私は独身小無しです。エヘヘ。)

 余談ですが、一部の判定での計算式がやや煩雑なこともあります。
 中でも、『毎ターン開始時の処理』や『フレンドシップの計算式』『王国祭での判定値やアワードの枚数』は慣れていても、マニュアルを見返すこともあります。
 拙作ですが、これらのサマリーを用意しましたので、プレイのお供に使ってみて下さい。

英語版・アペンドありに準拠

○王国歴カレンダー

1年目上半期 | セットアップ
1年目下半期 | 行動順決定・イベント追加
2年目上半期 | 行動順決定・イベント追加・恩給・個性の発現
2年目下半期 | 行動順決定・イベント追加・王国祭
3年目上半期 | 行動順決定・イベント追加・恩給・個性の発現・メニュー追加
3年目下半期 | 行動順決定・イベント追加
4年目上半期 | 行動順決定・イベント追加・恩給・個性の発現・メニュー追加
4年目下半期 | 行動順決定・イベント追加・王国祭
5年目上半期 | 行動順決定・イベント追加・恩給・個性の発現・メニュー追加
5年目下半期 | 行動順決定・イベント追加
6年目上半期 | 行動順決定・イベント追加・恩給・個性の発現
6年目下半期 | 行動順決定・イベント追加・王国祭


○フレンドシップ(大会ではフレンドシップは起こらない)

  1. 1 VP: メニューの左端にポーンのある娘のみ獲得
  2. 1 レベル: 自分以外に何人いても、いくつのポーンがあっても、+1 レベルのみ


○王国祭に関して

・大会で参照するスキル:
闘技大会……実技
舞踏大会……実技 or 座学(より低い方を選ぶ)
料理大会……座学

・戦績(判定値の計算)
 判定値 = (サイコロを振って出た目) + (メニューのレベル もしくは 参照したスキルのランク)

・大会の報酬
1位……(参照したスキルのランク + メニューのレベル)分のVP + (アワード※1 or 2VP)
2位……(参照したスキルのランク)分のVP
※1……アワード山から(メニューのレベル)枚引き、その中から好きな1枚を選んだ後、残りはアワード山の下に戻す


2016年2月現在、入手はやや難しいかもしれませんが、プリメ感覚で娘を育てたい方には是非ともオススメしたいゲームです。

電源使わない方のスターライトステージ

 おんなじ名前の音ゲーがリリースされてしまいましたね。@more_iyanです。

 今回はシュレディンガーゲームズさんによる、"スターライトステージ"を紹介しようと思います。
 同名のゲームに影を潜める前に、バランスもシステムも整っている、おすすめの萌えゲーだからこそ、今頃書いてます。
 ご安心下さい。リセマラ不要でお楽しみいただけます。


 "スターライトステージ"が発売されたのは、2014年8月。
 コミケ86で初の頒布だったようですが、当時の私は箱絵と簡単な説明だけを目にし、「またこういうのか」と購入見送りを決め込んでいました。
 「またこういうのか」というのは、大雑把に言うと「萌え系アートワークに力は入ってるんだけど、ゲームシステムが薄かったり軽すぎたりそもそもマニュアル読んでもルールがよくわからないやつ」です。
 アイドル萌え系のアートワークだけな、ゆるーい拡大再生産っぽいものなんだろうなぁ。
 そういう先入観を持ったまま、"宝石の煌き"を遊んでたりしました。

 それから1か月ほど後。
 すっかりスターライトステージの事は頭から抜けきっていたのですが、Twitterでとあるフォロワーさんがスターライトステージについて、横の卓で評判良くプレイされていたというツイートを見て、思い出しました。
 そこでようやく、シュレディンガーゲームズのサイトを開き、ルールを一読。
 メカニクス的には、ハンドマネージメントとセットコレクション。端的に書くと、よくあるやつです。
 手番毎に資源を集めて、生産力を伸ばしたり、勝利点を買ったり。最初のうちは狭かったり小さかったアクションが、ゲーム中後半になると、どんどん出来ることが増えていく、というもの。よくあるやつです。

 「ルールを読んだ限りだと、つまらなくはなさそうだけど、本当に面白いのかなぁ。というか、宝石の煌きやってればいいんじゃないの? あーでも萌え系ゲーム欲しいしなぁ。でもよくあるやつだしなぁ」という半信半疑でどっちつかずな期待のまま、購入しました。


 (確か)イエローサブマリンでスリーブと一緒に購入した後、カードを一通り眺め、チップを数え、ルールを再読。
 そこで感じた点が、ゲームシステムとアイドル要素がかみ合っているところ。
 とってつけたようなテーマでもなく、やっつけでこさえたようなシステムでもなく。アイドル要素に親近感があれば、ルールも覚えやすく。ルールを読み終えた後には、アイドル要素に違和感は覚えない。すごく自然にフィットしたような、そんなテイスト。
 とはいえ実際にプレイしてみないと、ゲーム自体が楽しいのかどうかがわからないのも、よくある話で。その後、友人知人や色々な人達と何度かプレイ。

 そこで掴んだのは、「なかなかいいじゃない」という感触。大変失礼な言い回しですが、ホントにその時の感覚は、この言葉。萌えゲーだと軽く甘く見てました。ごめんなさい。
 雰囲気やルールの詳細は、公式サイトにお任せいたします。ルールも公開していらっしゃるので、ここでは割愛。
 ただ一つだけ書いておくと、「タレント(チップ)」と「実績(イベントカード)」の違いには注意しましょう。初プレイ時、思いっきり間違えてしまいました。


 割とふわふわとした事ばかりを書いていますが、ここでもうちょっとゲームシステムについて書いておこうと思います。比較的近しいルールの"宝石の煌き"をライバルに、あれこれと。

 ルール自体の複雑さは、"スターライトステージ"の方が、少しだけ複雑です。というより、"宝石の煌き"がおそろしくシンプルなのだとは思うのですが。
 反面、一手一手に勝敗の重みが強くかかっているのは、"宝石の煌き"。実にシビア。
 じゃあ"スターライトステージ"は適当にやってても勝てるのか、というと、そうでもなく。細かな点で知識や経験が反映される場面もあります。

 個人的に"スターライトステージ"を強く気に入っているポイントが、まさにこの要素です。シビアすぎない一手の重みや難易度を「優しさ」と解釈しています。
 だからこそ、ボードゲームや"スターライトステージ"のプレイ多寡を問わず、このゲームは同卓しやすいんじゃないかなぁ、と。
 とかく嫌われがちな萌えゲーですが、好む人達も一定数いるわけで。そういう人達でも、経験問わず集まりやすいゲームじゃないかなぁ、とも思っています。

 と、手放しで褒めるように書いていますが、気になる所が全くないわけでもなくて。
 《スーパーアイドル 天河沙織》、強すぎないかなぁ、とか。あぁでもわかりやすい強さだから、初心者さんにも強さが伝わりやすいよなぁ、とか。とはいえ慣れた人達同志だと、メチャクチャ重要なアイドルだよなぁ、とか。
 こういった所は、今後の拡張(頒布されるといいなぁ、と願っております)に期待しつつ。
 期待してても待ちきれないプロデューサー達には、『天河沙織は、アイドル山札の下半分に入るようにシャッフルする』がおすすめのヴァリアントルールです。


 ハードコアなボードゲーマーさん達には目の敵にもされやすく、受け入れられる人達にも「どうせ大したことないんでしょ?」とスルーされがちな萌えゲーですが、それでもオススメしたいくらいに楽しいゲームもあるわけです。
 楽しめたら、拡張カードセットも、是非。新たなアイドルによってプレイの幅が広がり、新たなプロデュースカードによって、ゲーム展開にちょっとした変化が表れます。
 拡張カードセットについてくる、ストレージもオススメです。本体と拡張のみならず、いろんなゲームも入れられる、固くて使いやすい、余裕たっぷりのストレージです。


 というわけで、iOS版リリース間近のビッグウェーブに飲まれる前の、勢い任せのレビューでした。

"雨傘アンブランス"を遊んでみました。

どうも。無精髭を伸ばしつつ少女漫画を読んでる@more_iyanです。ええ、残念です。


そんな残念マンがゲームマーケット2014秋で出に入れた、qujiraLab. の"雨傘アンブランス"。
コンパクトな大きさ(バイスクルとかのトランプ箱を2つ積んだくらいの大きさです)と、ポップな箱絵です。
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と、箱の裏面や側面を見回して気になった点が。
ボードゲームではおなじみの、いつものアイコン(プレイ人数・プレイ時間・対象年齢を表すアイコン)が見当たらない。
ゲームに支障をきたす、って訳ではないのですが、おなじみのアイコンが書かれていない事にどことなく不安にも。
必須なものでもないので、無くてもまぁいいや、って心境ですが。

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で、開封。ルールブックと、トークンと、カード。
ルールブックはシンプルで。
トークンはハート型。かわいいです。
そして、カード。手にとった瞬間に分かるくらいの高品質。
厚くて硬くてツヤツヤです。スリーブに入れる必要ないんじゃないかってくらい。(ちなみに、サイズはいわゆるTCGサイズです。枚数は22枚)
習慣づいてしまっているので、私はスリーブに入れてます。

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実際のプレイ風景。
天気を予想し、プレイヤーがそれぞれ持ち物1つずつを手にして登校。
下校時の天気で、相性度が高まるか、はたまた風邪を引いてしまうかが決まります。
学生同士の恋はえてして奥手です。相談は禁止。ヒントが欲しければアイコンタクトで何とかしましょう。

あうんの呼吸が求められるゲームですが、頼りになるのは天気予報カード。晴れるか降るかで下校時に使う持ち物が大きく変わるので、ありがたい情報です。

いろんな人と何度かプレイしたのですが、何を選べばよいのか最も迷ってしまう(最も濃いラウンド)は、1ラウンド目。
この結果次第で、いろんなゲームを経験してきた人同士だと、次々と相性度が高まると思います。

対して、あまりゲームに慣れていない人同士でも、数ラウンドの内に、ひらめきのような感覚が生まれると思います。
頭の上で豆電球がピコーンと光る、みたいな。


さらに特筆すべきは、アートワーク。
箱絵に男女が描かれているだけで、カードにはモノと天気とアイコンだけ。
萌え萌えしいのもバタ臭いアートワークが苦手な人にも安心です。

ポジティブにバッティングを狙うゲーム(勝手に名付けるならば、マッチング系ゲーム)だと、「かたろーぐ」がいわばライバルかと思いますが、あちらとの違いは、テーマを選択するか否か。
「少コミで見たことがあるかのような、あんなテーマで誰かと遊びたい!」って方には雨傘アンブランスを強くお勧め致します。
頒布価格も1000円とお手頃です。


今すぐお求めの際は、メロンブックスでも委託されているようです。(2015/01/25現在)

ブルームーン:レジェンドのプレイエイドを作りました

タッパーに入れてるものが、食べ物よりもコンポーネントの方が多くなりつつある@more_iyanです。おはようございます。


先月発売された、ブルームーン:レジェンドを友人と遊んでみました。

1マッチ目、2マッチ目、3マッチ目と、必ずどこかでルールを間違えていたり、忘れていたり、見落としていたりと繰り返して。
4マッチ目でようやくルール通りにプレイでき、「なるほどこれがブルームーン:レジェンドのおもしろさか」と深く頷けました。


……という経緯もあって、ルールの見落としを防ごうと、プレイエイドを作りました。

セットアップや終了条件などを書いたテキスト
( https://docs.google.com/file/d/0B5VeHcXGSyrpVTZOa0NHeUNvSnc/edit )と、
各手番でのフェイズを図式化したフローチャート
( https://docs.google.com/file/d/0B5VeHcXGSyrpSjhRMW5xb3BySGs/edit )です。


プレイエイドとして作ったので、ルールの全てを書き起こしてはいません。
戦闘を続けるための、攻撃値のあれこれなんかは割愛していたりもします。

なので、一度はブルームーン:レジェンドのルールを読んで、それを補ったり、インストラクションのお供に使うのがいいかなぁ、と思います。